ついてくる人、尾行してくる人、と聞いて、一般的に想起されるのは、あなたが歩いていて、その後ろを誰かが追ってきている状況であろう。
しかし、私はそれだけではないと言いたい。
あなたの前を歩いている人も、「ついてくる人」、「尾行してくる人」である可能性は否定できないと。
その人は、あなたのことを、或いはあなたの家を、あなたの通勤経路を、あなたの認識しないうちに、知っているのかもしれない。
それで、平気な顔をして、あなたの前を歩いている。すなわち、「尾行」している。
「前を歩いているのだから、尾行していませんよ。むしろ後ろを歩いているのはあなたですよ」と言わんばかりに。
前を歩いていることが、彼にとって、「尾行」していることの免罪符となっているのだ。事実、彼はあなたのことを「尾行」しているにも関わらず。
だから、あなたが歩いている時、なんとなくあなたの行先から、目の前の不審な人間の姿がいつまでも居なくならない時、このお話を思い出して欲しい。
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